SUS631 3/4H 板厚0.15mm エンドレスベルト溶接事例
仕様:SUS631CSP 3/4H t0.15 x 200w x 1400L(周長)
エンドレスベルト溶接事例:油水分離装置用ベルトスキマ―
特徴:析出硬化系ステンレスのSUS631は、17Cr-7Ni-1Alの成分を持つ材料で、Alを添加することで析出硬化性を持たせたステンレス鋼です。クロムが17%、ニッケルが7%含有されていることから17-7PH※とも呼ばれています。
3/4Hは冷間圧延状態です。
SUS304CSP-Hと同様のバネ性があり、SUS304CSP-Hは突合せ溶接すると溶接部が熱影響で母材より軟化(焼鈍状態)してしまいます。応力集中で座屈の心配がありますが、SUS631CSP 3/4Hは溶接部の強度が母材とほぼ同等なので、座屈リスクが低いです。
耐食性はオーステナイト系ステンレスより劣りますので、使用環境は注意が必要です。
本製品は、市販の300wコイル材をスリット加工して、ご要望の幅に切断し、周長をシャーリング切断、突合せ溶接を行いました。溶接は、SUS304CSP-Hより少しレンジが狭いセッティングになりますが、ほぼ同等の作業性です。
アルミ含有の影響で、溶接ビードが黒っぽくなりますが、健全性に問題はありません。
※PHとは、precipitation hardening(析出硬化)の略です。