オーステナイト系ステンレス鋼の問題点

技術の森貞です
オーステナイト系ステンレス鋼は非常に優れた素材ですが、溶接しますと色々な問題が発生します。


ステンレス鋼は、12%以上のCrを含む高合金鋼で、耐食性に優れています。
主な合金元素がCrのみのCr系ステンレスと、CrとNiを含有するCr-Ni系ステンレスにわかれています。
Cr系ステンレスにはマルテンサイト系とフェライト系があり、Cr-Ni系はオーステナイト系といいます。
弊社では色々な材質の物を溶接していますが、そのほとんどがオーステナイト系のステンレスです。
オーステナイト系ステンレスは、炭素鋼と同様に比較的容易に溶接できますが、
溶接時に高温割れが発生したり、使用環境などによっては溶接部に粒界腐食、応力腐食割れ、シグマ脆化などの問題が発生することがあります。