学びネタ 応力腐食割れ(SCC)

技術の森貞です。
今回は久しぶりに学びネタでいきたいと思います。 応力腐食割れ(SCC)についてです。


応力腐食割れは引張応力と腐食環境の相互作用によって発生します。
ですから、このいずれかが発生条件を満たさなければ割れは起こりません。 
この割れは粒界腐食や孔食などが原因になりますので、割れ防止には耐鋭敏化特性の優れたNiの多いSUS316やSUS310Sを使用するのが良いと思います。
溶接によって発生する残留応力を減らすためには溶接後熱処理(PWHT)を行うことも有効なんですが、オーステナイト系ステンレス鋼の場合、後熱処理の温度が鋭敏化の温度域と重なることがあるので、温度選択には十分な注意が必要になります。
以上森貞でした。