純チタンとTi-6Al-4V

製造部の山口です。
純チタンとTi-6Al-4Vを同時期に溶接しました。
純チタンは酸素と鉄の添加量により強度・延性などの機械的性質が調整され、
JIS1種~3種、ASTM Grade4に分別されます。
Ti-6Al-4Vはチタンのα-β合金です。
鍛造品、圧延棒など様々な形状に加工でき、強度・延性・靭性の適当な組み合わせの
性質をもちます。
両者、溶接性は問題ありません。
しかし、活性な金属であるため、シールドには細心の注意が必要です。
感想としては、純チタンよりもTi-6Al-4Vの方が溶接しやすい印象でした。
文献を読んでみると、純チタンの熱伝導率がTi-6Al-4Vのそれより約2.3倍大きいことがわかりました。
そのため、Ti-6Al-4Vの方が熱の分散が少なく、溶接しやすかったのかなと思います。
同時期に溶接したので2種類を比較しやすく、新たな知識も得られました。
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