予想外の結果が・・・

技術の森貞です。
かなりご無沙汰してしまいました。
今回は、SUS316Lとインバーで、全く同じ形状・サイズの真空機器のASSYを溶接で行いましたが、予想外の結果になりましたので、報告したいと思います。
インバーは一般的な合金に比べ、1/10程度の熱膨張しか示さない金属で、溶接前の私の予想では、
インバーよりSUS316Lの方がかなり歪むのではないかと思っていました。


歪みの少ないと思われるインバーから溶接しましたが、500㎜ぐらいの全長で上下に3㎜程度変形していました。  
この感じではSUSの方はかなり変形してもしかしたら使い物にならないのではと思っていました。
溶接が終わり拘束ジグを外してみると変形は両者ともほとんど同じぐらいでした。
ぜんぜんダメだろうと思っていたSUSがまずまず仕上がりで出来たことは良かったんですが、
この結果に少々納得がいかなかったので色々と調べたところ、ある一定の温度以下(キュリー点)で熱膨張率が小さいそうで、溶接すると間違いなく融点(1425℃)以上にあがりますので、それが原因かもしれません。 はっきりとしたことがわかればまた報告したいと思います。